今回は少し時間を巻き戻して、なぜタンクローリードライバーを志望したのかを書いていきます。

履歴書を書こうとしたはいいけど、ペンが止まった。
「志望動機」とか「希望職種」の欄を前に、またしても手が動かない。

俺は一体、何になりたいんだろう?
いや、そもそも何ができるんだろう?

少しだけ気を紛らわせようと、下の方の「免許・資格」の欄に目をやる。
何気なく書き出してみる。

  • 大型自動車免許
  • 危険物取扱者 乙種第4類
  • 消防設備士(乙種第4類、第6類)
  • 第二種電気工事士
  • 第2級陸上特殊無線技士
  • 冷凍機械責任者(第3種)
  • フォークリフト運転技能講習修了

…あれ?なんか、思ったより書ける。

この免許たち、全部“俺が積み上げた証”なんだな。




実は、数年前から転職のことは少しずつ考えていた。
体力は自信があったが、精神的にこのまま続けるのは厳しいと思い始めたころに、空いた時間を使って、コツコツと資格を取った。

危険物取扱者、消防設備士、第二種電気工事士、
そして冷凍機械責任者──
資格が揃えば、ビルメンテナンスの仕事に就けると思っていた。

実際、求人も多いし、勤務も比較的安定している。
体にも負担が少なくて、年をとっても長く働けるイメージがあった。

…でも、現実はそう甘くなかった。

未経験は敬遠されがちだし、なにより年収がそれほど高くない
自分ひとりならいい。でも、うちには妻と子どもがいる。
まだまだこれからお金がかかる。もう少し稼げる仕事じゃないと、家族を守れない。

これはアリ寄りの・・・ナシ!


そんなとき、ふと検索してみた。「大型免許 危険物 乙4」

出てきたのは、タンクローリードライバー

・一人で運転
・人付き合いが少ない
・黙々と作業
・でも毎日帰れる

「……これ、悪くないかもな」
今の自分にぴったりかもしれない。


たしかに、若い頃みたいにがむしゃらに働くのはもう無理だ。
でも、社会のどこかで、自分にしかできない仕事があるかもしれない。
この歳から始めるのは勇気がいる。
でも31年、踏ん張ってきた俺なら──

ローリーなら、俺にもできる。
いや、俺にしかできない“何か”がある気がする。



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